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提言とプレスリリース

「知的財産推進計画2012」の策定に向けた意見を提出

平成24年2月6日、医学系大学産学連携ネットワーク協議会(medU-net)は、内閣官房知的財産戦略推進事務局に対し、「『知的財産推進計画2012』の策定に向けた意見」を提出しました。


○内閣官房知的財産戦略推進事務局「知的財産推進計画2012」の策定に向けた意見募集 gaibu

○医学系大学産学連携ネットワーク協議会(medU-net)「『知的財産推進計画2012』の策定に向けた意見」(132KB) PDF

【意見の内容は以下のとおりです】

1.大学の産学連携力向上のための施策として、専門人材の育成・定着と人材共有の仕組みづくりを一層進めるべきである
【→戦略2(知財イノベーション競争戦略)】
理由:従来的な施策に基づく産学連携体制は大学に浸透せず、その実効性にも問題を抱えている。日本の科学技術戦略推進のためにも、産学連携の環境醸成に向けたより堅実な施策をいち早く打ち出す必要がある。その中でも医学系産学連携活動は、実施例取得を含めた特許戦略の重要性や臨床研究の必要性もあって、技術開発・技術移転の様相が多分野と全く異なる上、必要な専門人材も特殊かつ多様であることから、従来の産学連携戦略と一線を画す、実効性ある施策の推進が必須である。これらの事情から、下記の3つの提案をしたい。

①大学が必要とする産学連携人材を大学自らが育成し、これを大学本体に定着させるための環境を整備する。
 研究と医療系技術移転の分野における横断的な知識と経験を持った人材を大学自らが育成・スキルアップさせるとともに、育てた人材を魅力あるキャリア設定によって大学に定着させるためのインフラ構築をすすめる。特に医薬系産学連携においては臨床研究等の極めて重い特殊な壁が存在することから、リサーチ・アドミニストレーター(RA)も含めた専門人材の育成には特別な配慮も必要である。

②大学間での人材・資源・情報を共有化するための強力なネットワーク構築を支援する。
 各大学ごとに自前で医学系産学連携のエキスパートやTR のサポート機能等を完備することは困難かつ非効率的であることから、大学同士で人材等を共有化する視点が極めて重要であり、その受け皿となるインフラストラクチャーの構築が喫緊の課題である。

③産学連携による先端医療技術の開発促進に向け、厚生労働行政のより積極的な関与を求める。
 大学の先端医療シーズの育成には、医療シーズの出口のキーとなる厚生労働行政の積極的な関与が必須である。開発者と規制当局との真摯な協同作業なしに、過去の枠組みを超越した新しい医療の実用化はあり得ない。特に先端医療シーズの臨床研究や医師主導治験に対する支援、先端医療の保険によるフォロー体制の構築などを一層推進する必要がある。

2.臨床開発に資するため、安全性や効果の指標となるマーカーの産・官・学による共同開発を推進すべきである
【→戦略1(国際標準化のステージアップ戦略)および2(知財イノベーション競争戦略)】
理由:再生医療等の先進医療技術の臨床開発を促進するためには、安全性や効果のエンドポイントの適切な指標の存在が必須である。最新の科学を取り入れ、汎用的で信頼性の高い共通マーカーを産・官・学共同で開発し、その成果を知財化・普及させる戦略がポイントとなる。そのような指標の開発は先端医療早期普及のための駆動力となり、また医薬開発における主導的な地位の確保に繋がる。

3.グローバル化時代の到来を真摯に受け止め、PCT 国際特許出願の英語化を推進すべきである
【→戦略1(国際標準化のステージアップ戦略)および2(知財イノベーション競争戦略)】
理由:グローバル化を唱える以上、国際出願書類の英語化は必須である。ライフサイエンスの国際的学術論文は全て英語が常識となっている。第一に、いちいち翻訳をしないと理解できない多国言語による国際公開では公開の意味が半減する。これを補うための検索システムの環境整備ももちろん重要だが、それだけで不足なことは明らかである。また、グローバルな技術主導の視点から見て、日本のイノベーティブな発明が公開されても日本語による公開では世界の目にとまらず、標準化や技術浸透の妨げになる。世界共通でPCT 出願を英語にする働きかけが最も望ましいが、少なくとも全PCT 出願につき、最低限必要な部分(クレーム、または充実化・規格化した要約文)の英訳を付することについて早急に検討すべきである。

以上